国土交通省や気象庁が公表した最新の災害・防災情報をもとに、2025年秋以降に特に注意すべき自然災害トレンドをまとめました。 台風や線状降水帯の大型化、屋根被害、熱害、複合災害など、近年の気候変動がもたらすリスクを整理します。
1.線状降水帯の多発と予測精度向上
気象庁は2025年度から「線状降水帯予測情報」を改良し、発生確率を最大6時間前から公表開始しました。局地的豪雨による浸水・屋根漏水が都市部でも増加しており、住宅の防水対策が急務です。
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2.台風の大型化・長寿命化
海面水温の上昇で台風の勢力が長く維持される傾向にあり、10月以降も本州上陸リスクが続きます。国交省は「複合災害」として高潮や停電を伴うケースへの備えを強化中。
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3.屋根飛散対策と瓦全固定義務の定着
令和4年告示改正で義務化された「瓦全固定工法」が2025年から全国的に浸透しています。新築だけでなく、リフォーム時にも固定金具・ガイドライン工法が推奨されています。
4.アスベスト屋根材の解体・飛散リスク
2025年4月から、解体・改修工事時の事前調査が全面義務化されました。老朽化したスレート屋根の台風被害による飛散リスクに注意が必要です。
5.断水・浄水施設被害の多発
八丈島などで水源が土砂崩れにより壊滅した例があり、ポンプ停電による断水も相次いでいます。国交省は「水源の多重化・バックアップ電源設置」を推奨。
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6.高潮・高波による沿岸インフラ損壊
港湾・防波堤などの老朽化が進み、国交省は全国109港を対象に再点検を実施中。高潮と停電が同時に起きる“沿岸複合災害”が懸念されています。
7.竜巻・突風・ダウンバースト被害
気象庁が「突風予報実験」を開始し、雷雨に伴う瞬間的風害が増加中。屋根の端部や棟押え金具の強化が、突風対策のカギとされています。
8.ヒートドーム現象と屋根の熱害
2025年夏は「ヒートドーム」現象による極端な高温が観測され、屋根表面温度が70℃を超える事例も。遮熱塗料や断熱リフォームの助成制度が検討されています。
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9.地震と土砂災害の複合リスク
内閣府の「国土強靱化年次計画2025」では、地震後の豪雨による斜面崩壊が懸念されています。耐震補強と排水計画をセットで考える必要があります。
10.住宅・中小企業の災害対応格差
損保協会の調査では、耐風・耐水性能が低い既存住宅が依然多く、BCP策定義務化に伴い中小企業でも災害対策が求められています。
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まとめ
2025年以降、日本列島では「局地的・連続的・複合的」な災害が常態化しています。屋根や建物の耐久性、断水・停電対策、地域の防災訓練を改めて見直す時期に来ています。
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