八丈島を襲った連続台風 水源壊滅・断水続く 東京都が支援強化へ

東京都八丈島が、10月上旬に連続して通過した台風22号と23号の影響で甚大な被害を受けた。島内では水源の大半が使用不能となり、今も断水が続く地域がある。東京都は職員を現地に派遣し、復旧支援を進めている。

島の7割の水源が機能停止

八丈町によると、島内10か所の水源のうち7か所が被害を受け、浄水施設8か所のうち5か所が使用不能となった。これにより、4地区でおよそ2,000戸が断水。町は給水車や臨時給水所を設けて対応しているが、復旧の見通しは立っていない。

住民は雨水を生活用水として利用するなど、長期化する断水に耐える状況が続く。農業・漁業への影響も深刻で、シイタケ農家では施設全壊や断水による生産停止、漁港では氷の製造ができず漁ができない状態が報告されている。
(出典:毎日新聞TOKYO MX

最大瞬間風速54.7メートル 屋根が飛ぶ強風

台風22号は10月13日未明、非常に強い勢力で伊豆諸島南部に接近。八丈町では最大瞬間風速54.7メートルを観測した。電柱が倒れ、屋根が吹き飛ぶなどの被害が確認されている。続く台風23号も14日に通過し、最大瞬間風速42.7メートルを記録。連続した強風と大雨で復旧作業が遅れた。
(出典:気象庁tenki.jpウェザーニュース

被害が集中した背景

八丈島の浄水施設は山あいの水源に依存しており、豪雨により取水路や斜面の崩壊が発生したとみられる。また、22号と23号が接近して通過したため、台風同士の相互作用による風の偏りが強まり、予想を上回る風圧を受けたという分析もある。
(出典:予報士.jp

東京都が現地支援を拡充

東京都防災局は13日付で災害対策本部を設置し、八丈町に職員を派遣。水道復旧支援や給水活動を行っている。小池都知事も15日に現地視察を予定しており、今後、被災インフラの復旧と長期支援体制の構築が課題となる。
(出典:東京都防災ホームページ

今後に向けた備え

今回の災害では、離島特有のインフラ脆弱性が浮き彫りになった。専門家は「水源の分散化とバックアップ設備の整備、非常用電源の確保が急務」と指摘する。また、家屋の耐風補強や地域単位での防災訓練など、平時からの備えの重要性が改めて示された。

台風への備え方は、台風対策の完全ガイドも参考に。

東京都の防災情報・支援体制については、東京都エリアの災害対応情報をご覧ください。

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